FAQ

杭工事 よくあるご質問

Question

工期が無いので、少しでも時間を短縮させる為に、杭打機が入る前に表土のスキ取りをしたいのですが?

Answer

基本的には「NO!」です。表土のスキ取りや事前の根切作業には3点ほど問題点があります。一つ目は、狭い現場や杭打機の組立作業をする際、現場は平坦でなければなりません。リーダーと呼ばれるヤグラを組み立てる際、機種にもよりますが35m~45m位のスペースが必要です。その中に高い地盤と低い地盤がある場合、リーダーは平坦な場所でしか組立が出来ないので(斜めはNG)、高低差がある現場は組立作業が不可能になります。

平坦堅固な地盤は、杭打機の組立作業の必須条件です!無理な工期短縮や現場に凹凸がある現場は命取り!過去事例から見ても、組立作業時、リーダーが滑って転がり死亡する事故が起こっています!

二つ目は、現場が広大で大雨が降っても、ちゃんと計算された排水システムを設ければ、とりあえず安心ですが、比較的狭い現場などでスキ取りや先行掘削をしてしまうと、前述にありますように、現場が水没してしまいますし、地盤にもよりますが、せっかく強固な地盤だったのが、その地盤を取り除く事で、下層の軟弱な地盤が露出し、杭打機が転倒する恐れがある為、地盤改良を施さなければならなくなります(特に粘土層・シルト層)。また水が抜けず高含水比のまま地盤改良を掛けますと、想定よりも多いセメント系固化材を使用するハメになり、改良した地盤が一枚岩のようになってしまい、根切が不可能となり、ブレーカーなどで破砕しながらの根切作業になることもあります。

三つ目は、土間杭(床受け杭)がある場合、杭芯の出方にもよりますが、場合によっては杭打機に干渉してしまい、施工中に杭が折れてしまったり、施工が不可能になったりする場合もあります。また杭頭のGLが、表土から10㎝~30㎝しか潜っていない杭は、1本マスの杭ならいいのですが、2本マス・3本マスとなると、浅い杭頭の上に何度も乗らなければならないので、杭が沈んだり、細い杭だと折れてしまう可能性もあります。根切の際も、油圧ショベルが乱立する杭に阻まれて旋回作業が出来なかったり、浅い杭頭の上に乗らざる負えない場合、細い杭だと折れてしまう可能性もあります。

以上の観点から、先行掘削や必要以上のスキ取りはNGということになります。

また、この他にも疑問や現場の抱える問題点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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